1.離乳後の肺炎
PRRSウイルスとPCVの混合感染が主因です。
これを防止するには、PRRSに対して
母豚群の免疫を安定させることと環境対策が大変重要です。
これらについて、試行錯誤しながら診療を行っています。
最近、わずかながら対策の手ごたえを感じられるようになりました。
2.離乳後下痢症
離乳仔豚が下痢を起こし、急死する疾病です。
発症耐過豚は発育が著しく低下します。原因菌は多剤耐性大腸菌です。
このため、抗生物質に治療のみでは効果が低く、
給与飼料の変更や環境衛生
そしてプロバイオティクスの給与など総合的な対策が必要です。
3.壊死性腸炎
クロストリジウムと多剤耐性大腸菌の感染で起こります。
生後10日前後で発症する亜急性タイプは治療が難しく、被害も大きいです。
対策には環境消毒が第一です。
そして、クロストリジウム対策と母豚の泌乳量を多くすることが重要です。
多剤耐性大腸菌はこれらが功を奏すれば環境から消えてゆきます。
ただし、PRRSの影響が強い農場では対策に苦慮します。
疾病対策には環境衛生に十分配慮することが大切です。
入場する人や車の消毒と、野鳥の豚舎内への進入防止に気をつけましょう。